仕事は、毎日毎日続けることになる。それも、何年も、何十年も続けることになる。だから、まず、延々と続けられなければならない。そして、延々と続けていると、その道のベテランになり、上手になる。
しかし、実際にそうであろうか? 「下手の横好き」という諺もある。本人は大好きで、延々と続けているのだが、とても下手な人がいる。本人は、上手だ、才能に恵まれていると思い込んでいるが、周囲は向いてない、才能がないと思っていて、何とか止めさせたい場合がある。
まったく逆の意味の諺だが、どちらも真実だ。どちらになってしまうかは、本人次第だろう。努力だけではなく、才能、適性も重要だ。個人の趣味の範囲で終っているのなら、どっちでも問題はない。しかし、企業の場合、下手の横好きは非常に困る。
「プログラムを組むのが好きです」という人がいる。それならば、色々プログラムを作り、既に人に使ってもらったり、インターネット上で公開していたり、いずれにせよ何らかの活動をしているのかとこちらは思う。しかし、聞いてみるとそうでないことが多い。
大学の課題しかこなしていないのに、自分はプログラムを組むのが好きで向いていると思っている人までいる。好きなら、与えられた課題から逸脱し、もっと他に手を出してみようとか、さまざまなことをしないだろうか? やるべき義務をやっている程度で好きというのは変な話だ。
色々な本を読むのはもちろんのこと、様々な情報を集めたり、自分で情報をまとめ直して発信したり、プログラムに関する活動を行なっているグループに首を突っこみ、集会に参加して、ついでに飲み会にも参加して社会人の愚痴も聞いてくるなど、いくらでもやるべきことはあろう。
プログラムを使ってもらえば「こんなの使い物にならない」と文句を言われるだろう。そういう逆風がいくら吹こうとも、それでも延々と作ってしまうのが本当の「好き」である。
さて、あなたは何が好き?