採用最前線物語 – 07.書く能力は極めて重要


採用最前線物語

執筆:H.F

書く能力は極めて重要

学校での勉強なら、知識さえ身につければ良くて、試験に合格するだけでよい場合が多いだろう。記述問題、レポート、論文などしっかり書いているだろうか。

しかし、仕事となると、とにかく記録することが重要だ。ミーティング、作業内容などはもちろんのこと、契約、マニュアル、仕様書からホームページでの情報発信内容まで、とにかく書くことだらけである。

プログラムだけ作っても、使い方の説明が下手だと、誰にも使ってもらえない。それどころか、下手なプログラムでも、説明が上手だと、なんて素晴しいプログラムなんだと思われ、非常に高い評価が得られる。とにかく、説明上手は重要だ。プログラム技術よりもライティング技術の方が、ビジネス的には重要になる。

口頭で説明するのはその場限りで、効力がとても弱い。記録が残らず、持続性も少なく、詳細なこと、間違ってはならないことは伝えられない。口頭説明で伝わる範囲は非常に狭い。広く持続的に伝えるには、書くのが一番だ。

文明の発展を見ても、明らかに文字が極めて重要な役割を果たしている。文字があったから、現在の IT 技術まで到達できた。それなのに、最近は、文字から逃げて、適当なことでごまかそうとしている場合を多く見かける。

大学では、レポートや論文を書く。高等教育なら、どんどん書くべきで、本来ならば、書き方の授業がなければならない。論文作成のためのアカデミックライティング、技術系ならマニュアル作成などのテクニカルライティングは必須と思うが、指導している大学は少ないようだ。

とにかく書いて書いて書きまくって、そして、第三者に見せないといけない。学生が書いて、先生が評価しているだけでは、井の中の蛙で終る。文章というものは、知らない人に正しく伝えられてこそ意味がある。そのためには、無知な第三者の評価こそが何より重要だ。

あなたは書くのは大丈夫でしょうか? マークシートの点数がいくら良くても、そんな仕事はない。