同じ業界の中の企業でも、それぞれ特色があり、要求する技術や考え方はまちまちだ。ある企業で理想的、積極的と思われることが、同業他社ではとんでもない行為と思われることがある。
たとえば、ある企業ではカジュアルな服装が一般的で、堅い顧客に会うときだけスーツという場合がある。面接にも、とくにスーツの必要はない。実は、これは当社の場合である。
一方で、スーツ必須の会社というのもある。能力がどうのこうのという前に、まず形式を非常に大切にする会社がある。生徒手帳に事細かに服装の規定が載っているとかあるらしいが、それがそのまま存在する企業もある。
これは、どちらが良いとか悪いとかいう問題ではなく、会社の風土、方針というものである。どっちに向くかは人による。
会社も、色々な応募者の中から採用者を選ぶ。どんなに優秀でも、会社のやりたいことと合わない場合には採用できない。成績よりも、合う、合わないの方が重要だ。毎日毎日顏を合わせて一緒に仕事をするのだから、相性が合わなければ続けられるものではない。
ミスマッチは、企業にとっても、入社する者にとっても不幸である。どちらの側も、努力や妥協をする訳だが、それでも限界があるし、そういう努力ばかりしていては能力が発揮できず、当然のことながら成果は出ない。それどころか、あまりに我慢していると、メンタルな病気になってしまうこともあり、要注意だ。
多数の会社はあるが、何もかも理想の会社など存在しない。しっかり入社前に、それぞれの会社の風土、雰囲気、考え方など様々な方法で調べておくのが望ましい。会社の経営情報を見て、しっかりした会社かどうかを調べることは大切だ。せっかく入社したのに、たった数年で会社が消えてしまって困るだろう。
と同時に、合うか合わないかも必ず調査すべきだ。求人情報等に載っているのは、表向きの事しか書かれていない場合が多い。就職希望先の内情を知っている人に聞いてみるとか、インターンを経験してみるなどで、信頼性の高い情報を得るべきだ。