採用最前線物語 – 25.新卒採用詐欺対策(3)


採用最前線物語

執筆:H.F

新卒採用詐欺対策(3)

入社したい会社をどうやって探すだろうか。大学が用意する就職関連資料、リクルート関連企業が出している各種雑誌、それから最近はインターネット上の就職支援サイトがある。もちろん、企業自身も採用情報を出している。

これらの情報は、これでもか、これでもかと、それぞれ自社アピールしているはずだ。事業内容、経営情况、経営者の紹介、社員の紹介、製品紹介など色々あるだろう。会社員経験があれば、このような情報から色々と判断できるものだが、学生が判断能力を持つのはなかなか厳しいと思う。しかし、できるだけ判断して将来を決めず、まんまと騙されてしまっては大損をする。

騙されないためには、まず確認だ。会社が一方的に発する情報だけでなく、その会社以外が発するその会社の情報に目を向けよう。今はインターネットが発達し、ここに様々な情報が流れているので、それを利用すればかなり判断ができる。

会社は色々な活動をしているもので、会社名、社長名、製品名、サービス名などをキーワードにして検索すれば、普通なら様々な情報が引っかかるはずだ。業界団体に入っていたり、マスコミのプレスリリースに入っていたり、他の会社の取引先リストの中にあったり、公的機関の名簿中にあったりする。ときには大学の就職先とか、共同研究先として載っている。

インターネット上で気をつけなければいけないのは、あれこれ色々な情報が勝手に飛び交っているが、どこまで信用できるか、信用して良いかを考えないといけない。マスコミの報道だからといって、必ずしも信用できないのは、マスコミ自体の報道でよく知っているだろう。どんな場合でも、少くとも複数の個所からの情報を確認すべきだ。学問の世界だって、追試験とか、確認が重視されるはずだ。それでもなお、嘘の発表は今後も続くのだが。

さて、創業したばかりとか、小さな零細企業であるとか、よほどインターネットに弱いとか、情報は一切出さないように努力しているような会社を除けば、インターネット上に様々な情報が転がっているはずだ。

同業種で同程度の規模の会社と比較して極端に情報量が少なかったら、かなりヤバイと思った方が良いだろう。採用関連情報ばかりで、その他の情報がないのは一番危険だ。