採用最前線物語 – 40.ベンチャー企業の成長段階


採用最前線物語

執筆:H.F

ベンチャー企業の成長段階

ベンチャー企業へ就職したい学生は多いようだが、一口にベンチャーと言っても、どの成長段階にいるかでまるで違う。

できたばかり、あるいはこれから起業しようとしている場合は、会社は不安定極まりなく、一説では9割が数年以内で消滅すると言われている。

こういうアーリーステージの企業に入るには、それなりの覚悟が必要だ。しかし、利点もある。従業員が1桁台の間は、ちゃんとした組織が存在せず、会社の状態は新入社員にも手に取るように分かり、経営を勉強するには恵まれた環境である。

しかし、多くの場合、貧乏過ぎて、ベンチャーでありながら資金不足で冒険ができない場合が多い。このあたりをうまくやってくれるかどうかは、社長や役員を見て、可能性を判断しないといけない。

一方で、ベンチャーといっても、既に上場を果たし、経営的には非常に安定している企業もある。こういう企業になると、組織が整い、指揮命令系統は大企業とほどんど変らなくなる。でも、まだ新しいことにチャレンジする精神は残っているものだ。

こういうベンチャー企業に入った場合、従業員も数百名くらいいるのは当たり前で、会社全体の把握は困難なことが多く、大きな組織の中の歯車の1つになってしまうことが多い。

自分の保有する能力を生かす仕事に出会えれば、豊富な資金力を元に活躍できる。しかし、組織が大きくなると、複雑な人間関係が発生し、やりたいことが出来なくなるのが常である。そのため、大手ベンチャー企業を飛びだしては、ベンチャー企業を起こす者が出てくる。

両極端のベンチャー企業の状態を示したが、この中間レベルのベンチャーも多数あり、当社もその1社である。

自ら会社経営に深く関与したいのなら、リスクを覚悟で、創業間もない会社を狙うのもある。会社全体がまだ何とか見渡せるけれども、自分のやりたいことをやれる自由もあって、それなりに安全でもあるのは中間レベルであろう。

さて、ベンチャーに入りたい貴方は、何を期待しているのであろうか。