ラズパイスパコンの中核であるMPIの説明をしようと思ったのだが、その前に、パソコンからラズパイを操作することを考えよう。
まずは、ラズパイマシンが名前で指定できるように、ラズパイの/etc/hostsに加えたのと同じように、各マシンの固定IPを指定しておこう。
10.129.0.40 RP0
10.129.0.41 RP1
10.129.0.42 RP2
10.129.0.43 RP3
10.129.0.44 RP4
10.129.0.45 RP5
10.129.0.46 RP6
10.129.0.47 RP7
パソコンからラズパイにSSHで入れるようにもしておこう。
実際に入ってみると、以下のようになるはずである。
$ ssh alpha@RP0
alpha@rp0's password: パスワード
alpha@RP0:
同様にして、すべてのラズパイにパソコンからも入れるのだが、もっと便利な方法を考えよう。
ラズパイの操作をするにに、ラズパイにディスプレイ、キーボード、マウスをつないで行うのは面倒である。8台もあり、それぞれのマシンの調整をする度につなぎ替えるのは面倒である。最初から台数分揃えるのは数が多くなり、困る。また、1セット揃えて、ケーブルを毎回抜き差しするのは面倒な上に、コネクタを痛めかねない。
ということで、パソコン(ubuntu)の画面に、ラズパイのデスクトップ画面がそのまま表示され、GUI操作で何でもできると便利だね。たとえば、次の画面のように。
この場合、ラズパイがサーバーで、PC(Ubuntu)がクライアントになる。
リモートデスクトップクライアント用のソフトは色々あるようだが、ここではRemminaを紹介する。今は、普通にUbuntuに付いてくるソフトだが、入っていなければ、以下の手順でインストールできるようだ。
$ sudo apt-add-repository -y ppa:remmina-ppa-team/remmina-next
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get -y install remmina remmina-plugin-rdp
インストールされていると、remminaで検索すると、remminaのロゴが出てくるのでダブルクリックすれば起動する。
Remminaをr起動すると、画面左上の「Remminaリモートデスクトップクライアント」のウィンドウが立ち上がり、この画面では登録済みのリモートデスクトップのリストが表示されていて、クリックするだけでラズパイの画面がパソコン上に示される。
既に、色々設定済みであると、次のようなウィンドウが出てくる。
ただし、最初は表示がからっぽである。
追加するには、左上のアイコンを押すと、接続プロファイルを追加できる。この中で、名前、プロトコル、サーバー、ユーザネームだけ指定して保存すると、接続プロファイルリストに追加される。色数とかキーボードとか、色々細かい指定もできるが、特にしなくても問題はないだろう。
Remminaのリモートデスクトップクライアントで、デスクトップを表示したいラズパイの項目をダブルクリックすると、ラズパイのデスクトップを表示するウィンドウが開いて、メッセージ出力し、[OK]の要求をしてくる。
次に、ログインのユーザ名とパスワードを聞いてくる。
そして、ラズパイのデスクトップが、PC上に表示され、そこから、普通にラズパイのGUIが使える。デスクトップがPC上のウィンドウに載せられているので、このウィンドウを拡大、縮小でき、使いやすいように調整できる。
remminaのメインウィンドウから、次々とラズパイに接続すると、それぞれのマシン名がタグになって、重ねて表示される。タグを掴んで、ウィンドウ外にドラッグすると、そのラズパイのデスクトップが別のウィンドウになり、画面上で同時に並べて操作することができる。
ということで、PC画面上からラズパイのデスクトップを操作できると、ラズパイの管理がとても楽になった。
次からは、並列処理のメインであるMPIの話を始める(つもり)。