巨大なパズルは、イベント会場ニコファーレの壁にデカデカと張り出し、30時間以上かけて何人もが寄ってたかって解き続けるものである。
なので、巨大なのだが、とても原寸大で印刷して確かめることはできない。
それで縮小印刷して、実際に解いて微調整をするのだが、それでも手元にある普通のA3プリンタで印刷したのでは、拡大鏡を使って、極細の鉛筆や消えるボールペンでないとダメである。
いや、そんなこと、目が疲れてできない。
ということで、A1ロングが印刷できるプリンタを入手することになった。
A1サイズはポスターのもっとも標準的なサイズで、駅などに張ってあるのがだいたいそうである。
A1ロングとは、A1が印刷できるプリンタであるが、A1の長手方向にはいくらでも長く印刷できるというものだ。
当然紙はロールになる。
A1はISO216の規格のうちA列の規格に属する。
(
紙の寸法はWikipediaなどを見よう)
594×841mmなのだが、ロングの場合、ロール紙などを使うことにより、594×(長さ) という感じで、長さを自分で指定することで任意の長さを印刷できるのだ。
というようなことを調べて、安いA1プリンタを入手することにした。
大判が印刷できるプリンタにも、大きく分けて2種類ある。
設計者がCADで作った図面を印刷するエンジニアリング用と、デザイナーなどが要求する綺麗な印刷ができるデザイン用がある。
エンジニアリング用は、カラーは出るけれど、芸術というレベルにはちょっと遠い。
巨大なパズルの印刷では白黒が基本であり、カラーも出てくれるといいなという程度であるので、安いCAD向けのを入手した。
選んだのは、
HPのT520 24インチ幅。
そして、到着した。
結構大きいのだ。
出荷梱包外寸が1,123×577×626mmで、重量が50kgである。
トラックが着いて、荷下ろしして、さてエレベータに乗るか、それが問題であった。
巨大ナンプレ作成室のあるビルのエレベータはかなり小型である。
ちょっと心配したが、台車に載せた状態で、ぎりぎり乗っかり、そのまま部屋まで運び込んだ。
木の台に載っているが、このくらい重くなると、フォークリフトを使うためであろう。
フタを開けると、脚が入っていた。
そして、その下から、本体が真っ逆さまの状態ででてきた。
どうから、この状態で脚をくっつけろということらしい。
ということで、マニュアルを見ながら組立作業。
何とか脚や、長い長い印刷用紙を受け止める布を取り付けて、組立作業完了。
あとは、上下回転するだけ。
といっても、かなり重さがあるし、精密機械であり、上手に半回転させないとまずい。
そう思ったら、回転のさせ方も、マニュアルに載っていた。
そうして、とりあえず自立したA1プリンタ。
組み立てに利用したマニュアルの最初のページの注意書きが以下だ。
これは、たぶん東アジア+東南アジア向けではないかと思う。
言語がコードで示されているのだが、最後がIDとなっていた。IDの言語コード/国コードってどこだっけ?
と思って調べたら、インドネシアだった。
インドネシアに日本の工場を移転する話は珍しくない。
大企業でも主力工場がインドネシアというのもある。
ここから後は、色々設定して、試運転だが、その話は次回にする。