人工知能ブームは、ますます加速している感じである。
その中で、Pythonというプログラミング言語が使われていることが多いというのは既に述べた。
それならば、Pythonを使いながら人工知能を学習できるような本がないかと考えるのが普通であろう。
人工知能といっても幅がある、何をやりたいかで方向性が違うのだが、最近巷でも流行っている用語は、機械学習と深層学習が多いように思う。
そういうこともあってか、6月末に出版されたばかりの『Python機械学習プログラミング』が、発売以来売れ続けているようで、amazonでは、人工知能分野でトップはもちろんのこと、科学・テクノロジー分野でトップ争いをしている。Amazon全体で100位台をさまよっていて、これは書店の入り口に大量に平積みされている本と同じくらいである。つまり、多くの日本人がPythonでの機械学習プログラミングを始めたと考えてもよい。(ありえないか)
本書は、ミシガン州立大学の院生の
Sebastian Raschkaが2015年9月に出版したものの翻訳である。なので、Python3に準拠になっていて、Pythonのバージョンの違いに悩まされることがなく、非常に助かっている。
本書の中のコード、図、テキスト入力、テキスト出力など、つまり文章での説明部分以外は
The “Python Machine Learning” book code repository and info resource(rasbt/python-machine-learning-book)の題名でGitHubで公開されている。
そのため、本書を開き、ブラウザでGitHubのcodeをコピペしながらどんどん動作確認できるので、キーボードから延々とコードを打ち込む手間が不要だ。(便利すぎる!)
本は、400ページあまりで、日本語版には若干の付録が追加されている。全体は、簡単な理論的な説明と、それに基づいた実行例を示しながら進むのだが、たった400ページによく収めたものだと思う。
本書を読むには、若干の前提知識、経験が必要である。
- Pythonおよびいくつかのパッケージ(Numpy,SciPy,matplotlibなど)。
- 数学。大学初年級程度の常識的知識は欲しい。
- パソコンを普通に使えること。
Pythonがはじめての人は、何か別の本で勉強してから本書を読み始めるのが無難だと思う。
さらに、パッケージについても、ある程度慣れてから本書に手をつけないと、厳しいと思う。
理論をしっか説明している本ではないので、数学については何も恐れる必要は無いと思う。本書は、あくまでも、機械学習について、広く、Pythonのコード、既に用意されているパッケージなどを利用して、機械学習を体験してみるような感じになっている。
と書いてきたが、まだ130ページあまりしか読んでいないので、以上は速報であり、また書くかもしれない。