書評:『入門 Python 3』


2016年 10月 06日

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入門Python3
Bill Lubanovic 著
斎藤 康毅 監訳
長尾 高弘 訳
オライリー・ジャパン
2015/12/1 発行
A5, 600ページ
ISBN978-4-87311-738-6



2000年頃にZope、やや遅れてPloneに使われている言語としてPythonが騒がれたのだが、その後長い間なりを潜めていたのだが、去年くらいから急にPythonの人気が盛り返した気がする。
急に脚光を浴びているのは、人工知能関連でよく使われている言語としてであろう。大学で最初に教える言語がPythonのところもちらほら見かけるようになった。

Pythonの本は非常にたくさん出ている。いや、毎日Python関係の新刊書が出ているのではないかと思われるほどある。Amazonでちょっと調べたが、何百冊も出てきて、うんざりするほどあった。
そういう状況なので、良さそうと思って読んだ本の中から、気が向いたものを紹介していこうと思う。

当方は、ちょっとAIのプログラムをいじろうと思ったら、Pythonが使われているのに気づいたものの、Pythonは2000年の頃に少しかじったきりで、もはや記憶の彼方にいってしまっているので、再度勉強しようということで、本書をちらっと読んで、試してみた。本書を選んだのは、非常に入手が簡単ということで選んだ。本屋まで行くこともなく、Amazonで届くのを待つことも無く、もっと短時間に割引購入できるからである。詳細は略す。


本書は、あくまでも入門書である。プログラミングが初めての人にはちょっと難しく感じるかもしれないが、他のプログラミング言語の経験があれば、この本1冊でPython3の入門は十分であろう。オライリーの他の本に慣れている人にはちょうどお手ごろなPython入門書と思われた。

Python3 ということは、Python2という旧版が存在するわけで、実はまだかなり使われているのだが、今から勉強するのなら、古い版をわざわざ勉強しなくても良いだろう。ただし、メンテナンスなどの場合は、バージョンの違いを意識しなくてはいけない。
Python関連の本を入手するとき、Python3対応かどうかは必ず調べた方が良い。また、また発行日、翻訳書の場合は原著の発行日を調べ、特別の理由がなければ2015年以降くらいの本に限定する方が無駄なトラブルを避けられる。

本文は12章、427ページまであるが、「第7章プロのようにデータを操る」(216ページ)まで読めばPython3の基本は抑えられる。このあたりまでを一気読みしよう。
Pythonで書かれた人工知能系の本を読むのが本来の目的なら、この先を読むよりも、人工知能でよく使われるPythonの拡張モジュールの勉強をする方が先であろう。そのあたりについては、また別に書こう。