Pythonのe-learningを試してみた


2016年 06月 30日

ICT教育というのがいろいろ騒がれている。そして、2020年から小学校でも電子教科書が導入されることに決まった。さらに、小学校からプログラミング教育をと騒いでいる。

ということもあり、ちょっとPythonのe-learnig事情について調べてみた。
とりあえず日本は無視して、世界の状況を知るべく、英語で無償で勉強できるところを探してみたら、余りあり過ぎて手に負えない。
MOOCやCouseraだけでも多数の大学が講義を提供してる。また、python.orgから辿れるのもあったり、Google’s Python Classもある。とにかく、きりが無いのだ。

それで、機能が充実しているらしきPythonのe-learningの1つ、http://interactivepython.org を調べてみた。
登録しなくても勉強はできるのだが、練習問題で作ったプログラムを記憶してもらったりするには登録が必要なので、登録して試しつつあるところだ。

いくつかコースがあるのだが、とりあえず、How to Think Like a Computer Scientist: Interactive Editionを始めてみた。これをやると、コンピュータサイエンティストのように考えられるようになる、という謳い文句である。
テキストは、とてもインタラクティブになっている。既存の、紙や講義形式を単にe-learningにしたものではない。

たとえば、例題は雛形のプログラムが用意されていて、そのPythonのプログラムをブラウザ上で追加変更して走らすことができる。エラーも出れば、デバッガでステップ動作などもできるし、グラフィックスも可能だ。どのくらいの人がその問題を解いたかなども示してくれる。前の問題をさらに変更するという課題も多いので、セーブできていないと面倒である。

分量は、分厚い入門書1冊分くらいあり、書き方は非常に丁寧だ。練習問題は、n択と、実際にプログラムを作るのと両方があり、プログラムの課題も多く、真面目に作ると、それなりに時間がかかる。

このサイトは、高校や大学レベルの教育を提供することが目的のようである。実際、すごく丁寧な作りだ。
e-learningの世界でも、日本は箱物にばかり走っているが、一番大切なのはコンテンツである。
圧倒的なコンテンツを用意できるかどうか、それが問題なのだ。

e-learningを利用すれば、無料で、世界のいろいろな学習教材が選びたい放題である。ただ必要なのは、英語力であろうか。でも、このコースでPythonを学習するのに必要な英語力は、中学英語で十分過ぎる。各セクションのはじめに、ビデオが用意されていて、そのセクションの説明を、テキストに沿って説明してくれるが、それを聞き取れなくても、その後に書かれていることとほぼ同じなので気にするうことはなく、無視して大丈夫だ。それより、このような長大な英語でのe-learningをやれば、知らない間に英語力も身についてしまうのではないかと思う。

最後に、プログラムの実行状況を確かめるために、永久ループするプログラムを書いて[Run]ボタンを押した。
着々とprint出力が長くなって、そのうちブラウザが反応しなくなった。
止めようと思ったが、[Stop]ボタンがついていなかった。
でも、しばらくすると、ブラウザに叱られて、プログラムは強制終了になって、無事だった。こういうのを無事と言うのかな?